「光る君へ」第40回放送では、一条天皇の最後の日々と、藤原道長とその娘・彰子の間に生じる緊張感が描かれます。この回は、権力闘争や家族愛が交錯する中、天皇の崩御という大きな出来事がクライマックスを迎える、感動的かつ緊迫した展開が期待されています。
物語は、一条天皇が元氏物語の読書会を開いたシーンから始まります。藤原道長やその娘・彰子、そして厚康親王などが参加する華やかな場面で、天皇は物語に心を寄せています。その中で、厚康親王は真博に「藤壺は光源氏をどう思っていたのか」と問いかけますが、真博は答えることをためらいます。厚康親王は「では、藤壺は光源氏を愛おしく思っていたことにしよう」と結論づけますが、その場の空気は一変します。
藤原道長が重々しく口を開き、「藤壺が光源氏に心を寄せたとしても、幸せになれるとは限らない。不実な行いは必ず自分に帰ってくるものだから」と語ります。
この発言はまるで物語の結末を暗示するかのようで、道長の洞察力と冷徹さが垣間見えます。参加者たちはその場の雰囲気に緊張感を感じつつも、読書会は淡々と進んでいきます。
その夜、一条天皇は彰子に「なぜ寒い日でも暖かい衣を羽織らないのか」と尋ねられます。天皇は微笑みながら「民の苦しみを感じ取り、その心に近づくためだ」と答え、彰子はその姿勢に感動します。しかしその直後、一条天皇は突然胸を押さえ苦しみ始めます。「これはいつものことだ」と天皇は彰子を安心させようとしますが、その体調は明らかに悪化していました。
翌日、一条天皇はついに病床に伏すこととなります。藤原道長はこの事態に動揺し、大江の昌平に占いを依頼します。占いの結果は「代替わりが近い」との予言で、道長はその意味深な言葉に深いため息をつきます。しかし、天皇の傍でその会話を聞いていた道長は、静かに事態の深刻さを悟り始めました。
藤原道長はすぐさま朝廷の重臣たちを集め、一条天皇の譲位について議論を始めます。彼の狙いは、自らの孫である淳平親王を次の天皇に据えることでした。しかし、一条天皇の第一の息子である厚康親王がいるため、道長の計画はすぐには実現しません。藤原行成は強く厚康親王が後継者になるべきだと主張しますが、道長は譲らず、重臣たちを次々と説得していきます。
天皇もまた、自らの最後の力を振り絞り、道長に厚康親王を後継者とするよう説得を試みますが、道長の意志は固く揺るぎません。最終的に、一条天皇は譲位を決意し、道長の提案通り淳平親王が次の天皇に選ばれることとなりました。
一条天皇が正式に譲位を発表すると、彰子はその決定に強く反発します。彼女は「私は厚平親王の母でもあるが、厚康親王の母でもある。二人の母である私に相談もなく決めるなんて到底許せない」と声を荒げます。
しかし、道長は毅然と「祭事を行うのは私であり、中宮ではない」と応じ、二人の間に激しい睨み合いが生じます。
この対立は一時的に収束するものの、彰子はその後、真博の前で涙を流し、「どうして女は祭事に関われないのか」と嘆きました。このシーンは、彼女の無力感と、母としての葛藤を象徴しています。
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