平安時代、宮中での生活は一見華やかで順風満帆に見えた。宮廷作家としての才能を発揮し、道長(江本タスク)の信頼を得た真ひ(吉高由里子)は、他の誰もが羨む地位に立っていた。しかし、その成功の裏には、誰にも言えない秘密の恋が潜んでいた。仕事が絶好調に見えても、心の奥底では別の感情が渦巻いているのだ。
真ひは宮中での地位を楽しんでいたが、久しぶりに実家へと帰ると、その雰囲気は全く異なっていた。家族との再会は、彼女にとって決して心地よいものではなく、彼女がどれだけ成功しているかを知っても、家族の反応は冷たかった。
そんな中、真ひの秘密の恋が露見するような出来事が起こる。彼女のかつての恋人である道長と今も密かに関係を持っていることを、宮中の赤染名門が鋭く指摘してきたのだ。この指摘に、真ひの心は一瞬で凍りついた。
隠していた恋がばれるかもしれないという不安が、一気に彼女を襲ったのである。
名門が何気なく放った質問に、真ひは明確に答えることができなかった。しかし、彼の目はすでに全てを見抜いているかのようだった。「倫子(黒木華)を悲しませたくない」という一言が名門の口から出た時、真ひはその場で全てを察した。
実家での生活は、宮中での華やかな日々とは対照的だった。特に、真ひの娘・健使は彼女に対して冷たい態度を取っていた。まるで線を引くように、真ひの話に耳を傾けようとしない。真ひは一生懸命に宮中での成功談を語るが、それが娘には響かないどころか、むしろ距離を感じさせるものとなっていた。
酔った真ひは、代理での生活や職場での評価について語りたくて仕方がなかった。頑張った話を家族に聞かせ、認めてもらいたい気持ちが溢れていたのだ。しかし、家族の反応は冷ややかで、特に娘から「代理にいる方が楽しいんでしょ」と言われた時、真ひは心に深い傷を負った。
一方で、宮中では別の出来事が進行していた。道永と関係があることを知っている人々の中には、真ひに対して微妙な感情を抱く者も多かった。その中でも一条天皇は、真ひの才能を高く評価し、彼女が書いた物語を朗読会で披露することを決めていた。真ひにとっては名誉であり、物語が公に認められる大きな機会だった。
しかし、こうした成功の裏で、道永との秘密の関係が次第に表面化していく。真ひの物語が注目されればされるほど、彼女自身の私生活にも注目が集まるようになり、秘密がいつ暴かれるか分からない状況が続いた。
真ひの心を揺さぶったのは、再び赤染名門の言葉だった。「倫子を悲しませたくない」という一言が、真ひの心に深く突き刺さる。この言葉に、真ひは自分が一体何をしているのかを再認識することとなる。自分の恋が他者を傷つけ、友人を苦しめているのではないかという思いが、彼女を追い詰めた。
その後、真ひは里に戻ることを明子に申し出た。驚いた明子は、真ひが実家に帰る理由を尋ねるが、真ひは「娘にも会いたいし、父の顔も見たい」と静かに答えた。その答えに、明子ははっとした表情を浮かべ、自分が真ひを引き留めすぎていたことに気付く。
真ひが実家に帰ると、彼女が想像していた通りの暖かい歓迎はなく、むしろ冷たい現実が待っていた。彼女の成功や努力を家族に理解してもらいたいという気持ちは裏切られ、実家での生活は孤独なものとなった。
仕事では評価され、明子からも頼りにされている一方で、家族の中では疎外感を覚える真ひ。彼女は、自分が物語を描くことで満足感を得ていたが、それが家族のために本当に良いことなのか、自問自答するようになっていった。
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