時は千八年の冬

大河ドラマ『光る君へ』の第37話は、運命が交差する瞬間を描いています。舞台は千八年の冬。道長は、まひろが自分の子を見守っていることを知り、胸に秘めた計画を抱えています。彼は、もしその子が男児であれば、一条天皇と明子の実子として育て、将来的には宮中の重要な地位に就かせることができるのではないかと考え始めました。

道長の心には野望が渦巻いています。彼は自らの計画をまひろに打ち明けました。まひろはその提案に驚きを隠せませんが、道長の意図を理解しようと必死に努めます。果たして、彼女は道長の恐ろしい提案を受け入れることができるのでしょうか。

明子の出産

その年の夏、道長の計画に新たな展開が訪れます。明子は出産を迎えましたが、陣痛が始まってから数日、さらには一週間以上が経過しても、子どもは生まれてきませんでした。明子は不安と痛みに耐えながら、さまざまな寺に僧侶を集めてもらうために使者を送りました。

9月の初め、明子は神殿の御屋に移されました。道長の側には代理の旅館たち、西側には僧侶たち、北側には女たちが見守る中、明子は厳しい出産の時を迎えていました。しかし、運命は残酷でした。星回りが悪いという理由で、明子は北の建物へ移されることになります。

すり替えの運命

9月11日、ついに健康な男の子が生まれました。道長の指示を受けた者たちが子どもをすり替え、男児はまひろの子として宮中に迎え入れられました。明子が産んだ女児は、まひろに移されることとなったのです。長時間にわたる出産を経て、明子のもとに届いた男児は、宮中において一条天皇の子としての運命を背負うことになりました。

道長は自らの計画がうまく運んだことに安堵する一方で、心の中には複雑な思いが渦巻いていました。彼は、まさか子どもをすり替えるという行動に出るとは思いもよらず、過去のドラマで見たような運命のいたずらを感じていました。

道長とまひろの葛藤

道長の計画が進む中、まひろは悩みを抱えます。彼女は道長が語る「子どもをすり替える」という提案の恐ろしさに困惑し、果たしてこれが正しい選択なのかと自問自答する日々を送っていました。道長は、彼女の反応を静かに見守りながら、未来への期待を膨らませていました。

道長の提案が現実になったことで、まひろはどのように生きていくべきかを考えさせられました。彼女の心の奥には、子どもに対する愛情と道長の計画に対する疑念が交錯していました。

彰子の決意

その頃、彰子は自らの想いを胸に秘めていました。彼女は、道長の提案に関して何も知らず、ただ自分の心に従って生きることを選んでいました。彰子は、まひろに向かって「中宮様はどうなれば良いと思いますか？」と逆に問いかけます。

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