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【光る君へ】第四十一話「揺らぎ」清少納言が源氏物語を使って渾身の皮肉を藤壺に放った話 六条御息所になった明子 ほか解説
2024/10/29

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藤壺への痛烈な皮肉、清少納言の覚悟

第四十一話の見どころは、何と言っても清少納言が藤壺に放った強烈な皮肉のシーンでした。藤壺へ堂々と足を踏み入れ、彼女が持参した椿餅には深い意味が込められています。かつて皇后貞子様が好んだと言い添えて出したその椿餅は、ただの献上品ではなく、源氏物語の名場面を思い起こさせる象徴であり、源氏が落日の始まりを迎えた「若菜の巻」に登場するものでした。

光源氏の人生が傾き始める瞬間、彼が長年愛した女性に敬意を捧げつつも複雑な心情が描かれるシーンです。清少納言の持ち込んだ椿餅もまた、貞子様のサロンと比較し、富士壺の権威が低下した現状を皮肉るかのようでした。

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清少納言が「ここは私が歌を読みたくなるような場ではございません」と断言した瞬間、彼女の怒りが見る者にも伝わってくるようでした。

六条御息所となる明子、道長との確執

一方、道長の娘である明子が六条御息所に封じられることが決まりました。六条御息所といえば、平安時代においては貴族女性の最高位とも言える立場ですが、道長にとっても彼女の待遇は重い決断でした。この任命によって、道長の娘としての明子の立場と、母・朋子の子供たちが受ける処遇の差が明確に浮き彫りとなり、やがて二人の間に深い確執を生むきっかけとなります。

明子の待遇に不満を募らせる道長の心中が複雑に描かれるとともに、彼女が心の底から尊敬する母・朋子との関係性がもつれる様子も非常に興味深いものでした。

出家する秋野と道長の親子の軋轢

道長の息子である秋野が出家を決意するに至る経緯も注目されます。

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秋野は道長に自身の婚姻相手として勧められた源の隆政の娘を断固拒否し、これが親子間の溝を深める要因となりました。隆政がいわゆる低い身分に属する家柄であることが、秋野が結婚相手として納得できなかった理由の一つとされています。兄・頼宗が王家の娘と結婚したことを目の当たりにしている秋野にとっては、理不尽に感じられたのでしょう。

出家後の秋野の姿を見た道長は、ようやく彼の決断を受け入れるようになります。冷たい山中で道長が息子を気遣い、暖かい衣服を手渡す場面には、親としての葛藤がにじみ出ていました。光源氏の物語が描く親子の葛藤をも彷彿とさせるこの場面では、道長の冷徹な外面とは裏腹に、親子愛の影が感じられました。

道長の悲願と清少納言の皮肉

さらに、六条御息所と清少納言の皮肉が交錯するシーンも印象的でした。清少納言が貴族女性としての誇りと共に語った「ここでは歌を読みたくなるような場ではございません」との言葉には、富士壺の権威に対する痛烈な批判が込められています。

かつての栄光と比べ、衰退していく宮廷文化への寂寞と共に、彼女の意志が強く刻み込まれました。

源氏物語と重ね合わせて、清少納言が持参した椿餅は、光源氏がかつての栄華から凋落する物語の象徴と捉えることもできます。

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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=5HTBMe2pxNQ,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]

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