2024年10月13日に放送された大河ドラマ「光る君へ」第39回は、緊張感が高まる中で道長まひろ、そしてその娘・賢子との複雑な関係が描かれました。この回では、道長が賢子を自分の娘だと気付いていない様子が強調され、物語が新たな局面へと進んでいきます。今回はそのあらすじをネタバレありで紹介しつつ、登場人物の心情や隠された意図について考察していきます。
この回では、まひろが道長に対して何度も自分と道長の間にできた娘・賢子の存在を伝えようと試みるシーンが描かれています。まひろはすでに道長にそれを伝えたつもりでいますが、道長はまったく気付いていない様子。
特に印象的なシーンは、道長がまひろに「お前の娘は今いくつになった?」と尋ねた場面です。まひろは一瞬、道長が賢子の正体に気付いたのかと期待した表情を浮かべますが、すぐにその期待は打ち砕かれます。道長は賢子をまったく自分の娘だと認識していないどころか、軽い疑問のように質問しているだけでした。
まひろはさりげなく道長にアピールし、賢子の森の日(成長儀礼)の際には何か贈り物をしてほしいと願い出ます。しかし、道長の反応は「ああ、分かった」というだけで、自分が賢子の父親であるという自覚は全くありません。この無自覚さが視聴者に強く伝わるシーンでした。
また、この回では賢子がまもなく藤壺(後宮)の役割を果たすために宮中へ呼ばれるべきだという提案が道長から出されます。もし賢子が自分の娘だとわかっていれば、こんな誘い方はしないはずです。このシーンでは、視聴者は道長が賢子を自分の娘だとは全く考えていないことを強く感じる場面となりました。
まひろの心中を考えると、娘を目の前にしながらもその事実を告げられない苦悩が伺えます。賢子が自分の娘だということを伝えることができず、道長の無自覚な発言にただ耐えるしかないまひろの姿は、非常に切ないものです。
さらに、この回ではまひろの弟・信晃が道長に対して「姉は気難しく、なかなか人に気持ちを伝えられないのですが、末永くお付き合いくださいますよう」とお願いするシーンが登場します。この言葉の裏には、信晃も家族全員がまひろと道長の関係、さらには賢子の父親が道長であることを知っているという暗示が隠されています。
信晃がこのように道長に話しかけるということは、家族内ではすでに「賢子が道長の娘だ」という事実が共有されていることが伺えます。しかし、それでもなお道長本人はその事実に気づいておらず、周囲が見守る中、道長だけが真相に辿り着いていないという皮肉な状況が続きます。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=X3Xi_LgLNXc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]