11月3日放送の第42回「川辺の誓い」では、これまで積み重ねられてきた道長（柄本佑）とまひろ（吉高由里子）の関係が、ついに大きな転機を迎えます。この回は、最終回に向けた重要な伏線が含まれており、物語全体を通して見逃せない展開となることが予想されます。

天皇と藤原家の対立――道長の苦悩

新たに即位した三条天皇との関係に悩む道長は、自らの娘・彰子を三条天皇に嫁がせることで藤原家の影響力を維持しようとします。しかし、天皇はすでに愛する妻・藤原の詮子（せんし）がいるため、彰子に関心を示さず、宮中での立場は微妙なものに。

これにより、道長はさらなる政争の中で精神的に追い詰められます。彼の心の支えであるまひろとの関係も次第に複雑になり、道長は彼女を訪ねる頻度を増やしていきます。しかし、そのことが妻たちの不信感を招き、道長はさらに孤立していくのです。

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物語の筆を止めたまひろ――創作の苦悩と心の空白

一方、まひろもまた、源氏物語を書き終えたことで筆を置き、創作への意欲を失っています。彼女はかつて、物語を通して人々の心を映し、登場人物を通じて自らの思いを伝えようとしていました。しかし、道長のように「物語が人を支配する」と考える者がいることで、彼女は自分の創作が無力であると感じ始めます。

まひろの心の葛藤は、彼女が創作から離れてしまう要因となり、物語が彼女自身の生きる力を失わせる一因ともなっているのです。

病に倒れる道長――二人の再会

物語のクライマックスでは、病に倒れた道長を救うため、まひろが彼の元を訪れます。彼女が宇治の別邸を訪れると、そこには衰弱し、白い杖をついた道長の姿が。

彼の変わり果てた姿を目の当たりにしたまひろは、胸が締め付けられるような思いに駆られます。

「もうこれで十分です。私との約束を忘れてください」と告げるまひろ。しかし、道長は「お前との約束を忘れれば、俺の命は終わる」と答え、まひろとの約束だけを生きる糧としてきたと明かします。この瞬間、二人の間には深い感情が交錯し、まひろは道長のために新たな生き方を見出そうと決意します。

川辺の誓い――究極のラブシーンと最終回への伏線

この回のタイトルにもなっている「川辺の誓い」は、二人の新たな約束を象徴するシーンです。まひろは「あなたが生きている限り、私も生きていきます」と誓い、道長の命が尽きるその日まで共に歩むことを約束します。二人が互いに見つめ合い、心の底から支え合うこのシーンは、究極のラブシーンとも言える感動的な瞬間です。

この会話が示すのは、たとえ身体が交わることはなくとも、魂が深く結びついた二人の絆です。

この約束は、物語の最終回へと繋がる重要な伏線となるでしょう。

最終回に向けた考察――物語はどこへ向かうのか

この第42回で描かれる二人の約束は、物語の結末に向けて大きな意味を持ちます。道長が生きている間、まひろもまた生き続け、彼のために再び源氏物語の執筆を再開するのではないかと予想されます。

物語の後半では、道長が亡くなった後の世界を描く新たな創作が展開される可能性もあり、まひろが再び筆を取る理由がここに隠されているかもしれません。