懐かしさを覚える「行方不明捜索番組」。昭和生まれの方なら、テレビで行方不明者や未解決事件の情報を全国に呼びかける番組があったのを覚えているでしょう。2000年代から2010年代の一時期は、それらが大きな視聴率を獲得し、多くの家庭で話題になりました。番組を見た視聴者の通報が事件解決に繋がるケースもあり、「テレビの力」を実感させられた人も多いのではないでしょうか。
しかし、こうした行方不明者捜索番組は、現在ではほとんど見られなくなりました。視聴者に愛されながらも消えてしまった背景には、時代の変化やさまざまな批判が影響しています。今回は、行方不明捜索番組が姿を消してしまった理由を掘り下げていきます。
この手の捜索番組の草分け的存在が、昭和時代に放送されていた「行方不明者捜索番組」です。特番として始まったものが、視聴者からの大きな反響を受けてレギュラー化しました。行方不明者の情報を募り、家族がテレビで呼びかけるという形式の生放送番組でした。視聴者は、家族の悲痛な思いと共に行方不明者の写真やエピソードに触れ、身近に感じた情報をもとに警察へ情報提供を行いました。
例えば、この番組によって解決したと言われる事件の一つに、岸和田での殺害事件があります。被害者の女性と不倫関係にあった男が容疑者となり、番組の呼びかけにより逮捕に至った事件です。この事件の報道が視聴者の記憶に刻まれ、「テレビの力」が現実の事件解決に繋がるという期待感が高まりました。
この手の捜索番組は一定の功績を残した一方で、やはり多くの問題も孕んでいました。第一に指摘されたのが、放送時間帯です。日中や夕方など、子どもでも見られる時間帯に放送されることがあり、残酷な事件や誘拐の捜査といった内容が、保護者から批判されることが増えていきました。
また、番組内容に対する「偽善」や「プライバシー侵害」という批判も絶えませんでした。行方不明者の個人情報を番組内で晒すことが一種の「見世物」になっているという指摘もありました。実際に放送された映像の中には、行方不明者の家族の顔写真や住所、細かい背景が詳細に公開されるケースもあり、視聴者からの苦情が相次ぎました。こうしたプライバシー問題が放送終了の一因になったとも言われています。
さらに、捜索番組が姿を消していった理由として、「テレビの力」の変化が挙げられます。昭和や平成初期には、テレビの影響力は絶大で、視聴者からの情報提供が事件解決に直接的に貢献していました。しかし、インターネットが普及し、SNSが一般に浸透すると、情報拡散の役割はテレビからネットにシフト。警察もSNSでの呼びかけを積極的に行うようになり、テレビを介さずとも情報を全国に広められるようになりました。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ZKvhOAV73DM,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]