1985年に放送された名作ドラマ「乳姉妹」は、視聴者の心をつかんだ作品です。原作は吉谷信子さんの小説「あの道、この道」で、物語は運命に翻弄された二人の女性を中心に展開されます。一人は貧しい家庭の娘、もう一人は大財閥の一人娘。出生の秘密を抱えながらも、運命的な再会を果たすこの物語に登場したキャストたちは、当時から現在に至るまでさまざまな人生を歩んできました。ここでは、そんなキャストたちの現在を追ってみます。
千鶴子を演じた伊藤和也さんは、1981年にアイドル歌手としてデビューし、その後「不良少女と呼ばれて」などのドラマで視聴者に愛される存在となりました。1985年の「ポニーテールは振り向かない」では初主演を果たし、女優としての地位を確立。その後は「ナースのお仕事」で再び人気を博し、1999年にはロックバンド・シャムシェイドのベーシストと結婚し、子供も授かりましたが、2010年に離婚。
現在もタレントとしてテレビ出演を続けています。
松本忍を演じた渡辺敦子さんは、1984年にアイドル歌手としてデビューし、デビュー当時は多くの新人賞を受賞しました。歌手活動と並行して本作にも出演し、女優としての道を切り開きましたが、1986年に突如引退し渡米。帰国後も本名で活動を再開しましたが、その後の目立った芸能活動はありません。1986年に知り合った日系二世の男性と結婚し離婚しましたが、再度芸能界を去り、現在は公の場にはほとんど姿を見せていません。
千鶴子の実妹として複雑な役柄を演じた森めぐみさんは、「スクールウォーズ」でゲスト出演し、1986年にアイドル歌手としてデビュー。「鳥獣戦隊ライブマン」ではブルードルフィン役として子供たちの人気を集めました。その後、時代劇などに出演しつつも、36歳でセラピストに転身。43歳で会員制ヒーリングサロンを開業し、現在はセラピストとして活動しています。
優秀で人格者の雅人を演じた鶴見慎吾さんは、子役として「金八先生」に出演し、ダイエー制作ドラマで注目される存在となりました。
1980年代には数々のドラマや映画に出演し、1987年には映画プロデューサーとしても活躍。現在は名脇役として数多くの作品に出演し、2004年に一般女性と結婚。現在も俳優として活躍中です。
大財閥のトップである幸三を演じた高橋正也さんは、劇団文学座から演出家としても活動してきました。1999年に存劇場の芸術総監督として勤め、俳優業を再開。2014年には呼吸不全で永眠されましたが、彼の演劇への情熱は多くの人々に影響を与え続けています。
千鶴子の養母として苦悩する母親を演じた小林啓子さんは、俳優座養成所でデビュー後、数々の時代劇や映画に出演し一時引退しましたが、1982年に復帰。肺がんにより1994年に亡くなられましたが、彼女の演技は今でも多くのファンの心に刻まれています。
大丸構造の前妻である慶子を演じた北林早苗さんは、子供番組からスタートし、映画やドラマで幅広く活躍。和服のモデルとしても活躍し、現在も講演活動やコメンテーターとして活動しています。
志子を演じた岩本益代さんは、テレビドラマや映画で多くの作品に出演。時代劇や刑事ドラマなど幅広いジャンルで活躍し、2020年に心疾患で亡くなられました。彼女の存在感ある演技は今も語り継がれています。
松本忍の父親を演じた伊川ひさしさんは、劇団俳優座を経て、庶民派として映画やテレビで親しまれました。晩年も舞台を中心に活動していましたが、現在も俳優としての功績が評価されています。
不良グループのリーダー役を務めた小沢仁志さんは、1983年に俳優デビューし、映画製作にも進出しました。YouTubeチャンネルも開設し、今なお幅広い活動を行っています。
南部開発の調査部部長を演じた大石吾郎さんは、ラジオパーソナリティとしても親しまれ、「ヤヌスの鏡」や「相棒」など多くの作品に出演。現在も俳優として活動を続けています。
大丸構造の親友で牧師役を演じた名古屋明さんは、ラジオドラマからスタートし、映画やテレビで数多くの悪役を務めました。2003年に永眠しましたが、名脇役として今もその名は知られています。
不思議な力を持つ女性エリカを演じた石井めぐみさんは、2014年からカメラマンとして活動し、2015年には市議会議員に当選。現在も女性支援活動を行い、事業家としても活躍しています。
「乳姉妹」のキャストたちは、それぞれの道で活躍を続けています。時を経てもなお、視聴者の記憶に残る名作のキャストたちの姿を、今も私たちは見守り続けています。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=9c45hY0tTEY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]