昭和の時代、日本の自動車産業は多くの驚くべきアイデアと革新的な装備によって彩られていました。多様なニーズに応え、競争の中で差別化を図るために、各メーカーは創意工夫を凝らした装備を次々と車両に導入しました。その中から、特に注目すべき8つのユニークな装備をご紹介します。
まず一つ目は、「オートテスター」です。これは昭和48年に登場した5代目トヨタコロナに搭載されたものでした。オーバーヘッドコンソールに配置された小型診断装置で、ヘッドライトやウインドウォッシャー、エンジンオイルレベルなどの異常を常時監視し、問題があれば警告を発するものでした。信頼性や耐久性がまだ不安定だった当時、このシステムはドライバーにとって頼もしい味方となっていました。
次に、昭和53年に登場した初代ホンダプレリュードに搭載された「集中ターゲットメーター」です。大型のスピードメーターとタコメーターを同軸上に配置し、少ない視線移動で必要な情報を確認できるデザインが特徴でした。
その斬新さは他に類を見ないもので、翌年にはアコードシリックにも採用されました。
続いて紹介するのは、昭和58年の7代目ブルーバードにオプション設定された「セーフティードライブアドバイザー」です。ドライバーの運転パターンや運転時間をコンピューターが解析し、健康状態を監視した上で休憩を促すシステムです。この機能は、一定時間運転するとセンターコンソールのインジケーターが点灯し、さらに休憩が必要な段階で音と画像で注意を促しました。
四つ目は、「暗証番号式キーレスエントリーシステム」です。これは昭和58年に登場したシルビアガゼールにオプションとして装備されており、暗証番号を設定してドアの開閉を行うものでした。画期的であり、ドアだけでなくトランクの開閉も可能な機能でした。
五つ目、同じくシルビアガゼールのターボアールエスエックスには「ヘッドライトワイパー」が標準装備されていました。当時のメルセデス・ベンツSクラスが初めてヘッドライトワイパーを導入したとされていますが、このモデルはその流れを汲んでいました。
六つ目は「ワイパー付きフェンダーミラー」です。昭和55年に登場したレパードに世界初で装備されました。
ドアミラーが解禁される前であったため、フェンダーミラーに小型ワイパーを装着し、視認性を向上させるものでした。
七つ目は「サイドウィンドウワイパー」です。昭和63年に登場した6代目マークIIに装備され、小さな電動ワイパーが前川に取り付けられていました。視界確保のための独創的な仕組みでしたが、トヨタはこれにさらなる改良を加え、超音波による汚れ除去装置を組み合わせていました。
最後に紹介するのは、「GTオートスポイラー」です。昭和61年に追加された7代目R31スカイラインクーペGT-Sに装備されたフロントオートスポイラーは、速度に応じて自動で開閉する装置でした。このスカイラインの装備は、その後の三菱GTOにまで影響を与えました。
これらの装備は当時、一種の驚きと革新をもたらしました。しかし、今振り返るとその多くが時代の流れに伴い、その姿を消しています。一部には、当時の技術的制約や実用性を考慮して導入されたものの、結果的に不採算となった装備もあります。
しかし、それぞれのアイデアは当時の技術者たちの大胆な発想と情熱の結晶であり、日本車の進化の一ページを飾っています。
この記事では、昭和時代における国産車のユニークな装備を紹介しました。これらの装備を通して、日本の自動車メーカーがどのような挑戦をしてきたのか、そしてその背景にある技術革新の努力を垣間見ることができます。この流れが、今日の技術発展に繋がっているのは言うまでもありません。
昭和時代の車たちは、私たちにその歴史とともに、車に対する情熱と革新の精神を教えてくれます。これからもその遺産を受け継いで、さらなる進化を続けることを期待したいです。昭和の車、そしてその装備たちに思いを馳せながら、次なる時代の到来を楽しみに待ちましょう。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=vJfHtfp6GuY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]