昭和時代には、独特な風味と刺激を持つ焼酎が数多く存在しましたが、その中でも特に「危険すぎて消すしかなかった」7種類の焼酎について紹介したいと思います。これらの焼酎は、その強烈な効果や製造過程に問題があり、今では市場から姿を消しましたが、当時の飲み文化に与えた影響は今でも語り継がれています。
まず紹介するのは「爆弾」。この焼酎は、名前の通り、飲んだ瞬間に爆発的な熱を感じることで知られています。第二次世界大戦中、軍用燃料として生産されたアルコールを水で薄めたものが、「爆弾」として闇市で売られました。しかし、これは本来飲むべきものではなく、メチルアルコールが含まれていたため、飲むと失明や最悪の場合、命を落とす危険がありました。
次に登場するのは、現在も非常に人気の高い「赤霧島」。この焼酎は、紫芋を原料とし、独特の甘みと香りが特徴です。しかし、紫芋の栽培が困難なため、安定供給が難しく、近年では販売停止に追い込まれることもありました。特に紙パックバージョンは、一時期生産がストップしてしまい、多くのファンが悲しみました。赤霧島は「飲みすぎてしまう危険」があるほど美味しいという、ある意味名誉ある危険性を持っています。
「魔王」は、鹿児島県で生産される芋焼酎で、その名の通り、まるで魔王がもたらしたかのような特別な焼酎です。天使を誘惑して、特別な酒を調達してきた悪魔たちが持ってきた「魔王」というコンセプトが、さらにその神秘性を高めています。しかし、これもまた「手に入りにくすぎて危険」という特徴を持ち、入手できた者はその価値に溺れる危険性があります。
千代コブ武器は、もともと神社で使われていたお神酒に由来する名を持つ酒です。しかし、昭和のある時期に、この名前を使った「殺人酒」と呼ばれる危険な偽物が出回りました。実際には、メチルアルコールを混ぜたものが千代コブ武器として提供され、16人が死亡し、6人が失明するという悲劇が起きたのです。この事件が焼酎に対する不信感を高め、東京ではしばらくの間、焼酎の販売が停止されるほどでした。
「2階堂」は、上質な麦焼酎として、今でも多くのファンを魅了しています。しかし、その飲みやすさが災いして、飲みすぎてしまう危険性を持っています。「麦の甘みを最大限に引き出したこの焼酎は、口当たりが良すぎてついつい飲みすぎる」という声が多く、悪酔いする人も続出したため、節度を持って飲む必要がある焼酎として知られています。
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