2022年夏の甲子園で大阪桐蔭のエースとして活躍した川原投手。恵まれた体格と148キロのストレートを武器に、春夏連覇を目指しましたが、道のりは平坦ではありませんでした。2021年夏の甲子園初登板では、近江高校相手にリードを守り切れず敗戦。西谷監督は川原投手を擁護しましたが、この経験が川原投手に大きな影を落とします。同年秋の明治神宮大会決勝では、交代を命じられた際に不満をあらわにし、監督を激怒させてしまいました。 しかし、川原投手はこの苦い経験をバネに成長します。ピンチを想定した練習や、チームメイトとのコミュニケーションを通して精神面を強化。2022年春の選抜大会では、見事な投球でチームを優勝に導き、雪辱を果たした近江高校戦での好投も光りました。続く夏の甲子園でも、旭川大高戦で序盤の乱調を克服し、粘りの投球でチームを勝利に導きました。困難に立ち向かう精神力は、母からの「逃げたらあかん」という言葉と、仲間や監督の支えによって育まれたものでした。