その場にいた一同は、香淳皇后の言葉に驚愕し、言葉を失った。美智子さまに対する痛烈な一言が放たれるとは予想外だったからだ。皇后の目にはどんな思いが込められているのか、その真意を見抜くことは容易ではない。美智子さまも驚いた表情を浮かべていたが、それでも慈愛に満ちた微笑を絶やさず、皇后に対して礼を欠かさなかった。一同は静かにその場を立ち去り、その出来事を胸に刻み込んだ。美智子さまと香淳皇后の微妙な距離感に、彼らは胸がざわめく思いを抱えていた。